副腎疲労と糖質制限と糖新生
■副腎疲労は糖新生の働きが落ちているので排除型糖質制限を行ってはいけない。
1日あたり50g以下の糖質摂取量を目指す糖質制限が成功するためには、
糖新生の働きが正常に保たれていることが必須。
コルチゾールが出過ぎる段階を通り過ぎた副腎疲労の場合、
この急先鋒であるコルチゾールが足りません。
コルチゾールが足りないので糖が足りなくなってしまいます。
内側で作れないものは外から補給するしかない。
スーパー糖質制限は行ってはいけません。
現代の食生活において糖質制限を試みることは、
ほとんどの慢性疾患や不健康に有効だと思いますが、
例外があり、それが、進んだ段階の副腎疲労なのではないでしょうか。
副腎疲労は糖新生が正常に働けない状態なので糖質制限は逆効果です。
食べられるのであれば1日100g程度の糖質摂取が副腎の働きを軽くするでしょう。
もちろん、ちゃんとした炭水化物ですよ。
low carb dietやpaleo dietなど炭水化物を目の敵にするような食事法でadrenal fatigeが悪化した人はたくさんいるようです。
女性のほうが糖質制限をして具合が悪くなることにもホルモン特にコルチゾールがかかわっていると思う。
というのも、女性が1日に分泌するコルチゾールの量は男性より10mg程度、少ないのだ。
男性は平均30mg/day
女性は平均20mg/day
というデータもある。
糖新生の急先鋒であるコルチゾールの分泌が低いのだから、体内で作れる糖の量も少ないと推測するのが妥当な気がする。
糖質制限を大絶賛している人の多くは男性なのだということにも留意されたい。
メスは生物学的にオスよりも多くのブドウ糖を求めるのが自然なのです。
オスの理論に当てはまらないからといって自分を責める必要はありません。
人間は24時間安静にしていても1日150g程度必要らしいです。
肝臓が保存できるグリコーゲンの量は50g程度という話もあるので1食の糖質摂取量は50g以下(コンビニおにぎり1個と半分程度の糖質量)にするのがよいかもしれません。
しかしながら、副腎疲労が進めば進むほど、炭水化物を食べると体調不調に拍車がかかってしまう場合が多いのは困りものですね。
そういう時は、その日の1食目は炭水化物を排除してタンパク質脂質を食べると良いようです。
というのも空腹の時間が長ければ長いほどにインスリンが出る量が増えるので、その日の1食目はどうしてもインスリンが多く出てしまいます。
インスリンが出すぎると血糖値が不安定になって気分が悪くなりますね。
そのタイミングでは炭水化物を外す事は少し対策になりうるかもしれません。
炭水化物は脂質と一緒に食べることで血糖値の上がり具合が緩やかになるという実験結果もあるらしいので太るリスクはありますが、良質の油と一緒に摂取することで血糖値の不安定さから来る症状を抑えられるかもしれません。
また、常温の炭水化物は上昇が穏やかになるようです。
私は温かいお米を食べると頭痛が起きます。
亜鉛、クロミウム、ビタミンB群、グルタミン、マグネシウム、ビタミンC、ヒドロコルチゾン、運動。
このあたりは炭水化物による不快感を軽減する可能性があるかもしれません。
なるべく糖新生をさせないようにすることが副腎疲労の治療の肝かもしれません。
コルチゾールは糖新生によってあらゆるストレスと闘えるようにしてくれます。
ストレスをなくすことの中に、糖の足りない状況を防ぐというテーマも入ると思います。
糖新生が必要なとき副腎が働きます。
コルチゾールは必ず出動します。
出動する機会を減らしてあげましょう。
糖新生を防ぐことが副腎疲労治療の肝かもしれないと、ダラダラと殴り書きをしていて思いました。
防げない糖新生はある。
が、糖質制限による糖不足がコルチゾール泥棒になる展開は防げるはず。