栄養療法成功の秘訣はタンパク質を摂取できているかどうか
長期間にわたりタン白質の摂取量が不足すると、血漿中のアルブミンが減少し、血液中の水分量が減少するため、血液濃縮状態になります。
循環血漿量が減少しているため、実際には貧血と同じ状態になり、慢性疲労や倦怠感、立ちくらみ、めまい、冷え性、むくみなどの症状の原因となります。
http://www.cfs-hygeia.com/results.html
2009.10.05
5月から始めた栄養療法
この数ヶ月の変化について記録しておきます。
栄養療法を始めて、身体の変わったなと感じる自覚症状は
まず
一番に気がついたのは、皮膚 肉質の変化です。
ほわほわとした産まれたての筋肉が体中で感じられ
足の裏までも、今までと違うという感覚がありました。
そして
それが徐々に筋肉に変わっていきました。
顔の筋肉も変わったのか、少しリフトアップして表情が変わりました。
うつ特有の顔つきだったのが、変わってきたように感じます。肌質も変わって、つるつる、すべすべしてきて
シャワーなどで 水が玉のようになって はじくようになってきました。(夫は 背中やお尻にブツブツが出来たりしていたのですが
それが、きれいに無くなって、つるつる すべすべです。)足の指が、くっついて下向きに曲がって固まっていたのが
一本一本バラバラに開いて、まっすぐ伸びているのにも驚きました。ガーデニングをするので仕方ないかと思っていた
手がガサガサ、おばあさんの手みたいになっていたのが
普通の手みたいになってきて、指先にささくれも出来ません。今はそうではないのですが
体臭や口臭、汗が、ものすごく臭い時期がありました。
何か毒素が出たのでしょうかね最近 気付いて驚いたのは、耳たぶの変化です。
言葉で うまく説明するのが難しいのですが
耳たぶの端っこの部分が固く、内側にちじこまってて
手でもんで開こうとすると、痛みがあったのですが
それがなくなって端っこが広がっていました。生理も、順調に来て 3日ぐらいでさっと終わるようになりました。
前は遅れたり、だらだら長引いたりすることがありました。そして その生理前後に 風邪をひいたようになって
最低でも月に1度は、風邪で具合が悪くなっていたのに
栄養療法を始めてから、ひどい風邪にはなっていません。
冬には どうなるか分かりませんが、あまり風邪をひかないで済めば嬉しいな(夫は低体温で、漢方、生姜紅茶、人参ジュース、ひえとり絹の靴下重ね履き 入浴、足湯、温泉、サウナと効果があると言われているものを色々やっても
ちょっと改善されるものの、すぐ35度台になってしまってたのですが
栄養療法の タンパク質多めの糖質制限+サプリメントで
低体温が、ほとんどなくなって驚いています。(◎o◎)
手足も冷たくなくなって、ふんわりした柔らかい手になりました。
首や肩がいつも こって痛いと言っていたのが、ほとんど気にならなくなりました。)うつなどで具合が悪いと、美容なんてどうでもよくって
これまで ケミカルなコスメは身体に悪いとも思い、高価な化粧品は使ってきませんでしたし綺麗になりたいというよりも、元気になりたい、具合がよくなりたい
そのためだったら、綺麗でなくてもよいと思っていました。でも
栄養療法を始めて 具合が良くなるより先に、肌質がよくなってきたのです。それほど期待していなかった効果が先に表れて
それが結構うれしくて 栄養療法やめられません。(笑)肌・皮膚・筋肉がこんなに変わってくるのだから
当然、胃・腸・臓器・脳だって変わっているだろうし
これから どんどん変わって 良くなって行くだろうって期待が持てます。?
栄養療法で、食事変えたりサプリを飲むようになると
好転反応というものが生じることがあるようですが
私の場合、精神症状がひどくなったということはないように思います。最初の1、2ヶ月は
早く栄養をつけようと焦って、効率が良いだろうと ステーキやローストビーフ、焼肉などを
一度に食べられるだけ 沢山食べようとしていました。食べると気分が良くなって、元気になって、嬉しくて
でも食事前には元気が無くなっておかしいな
でも食べればまた元気になるから、なんだ燃料切れだったんだという感じでバクバク食べて、日に2、3回も ウ○コが出て、それも、見たことのないような量のが
(絵でトグロを巻いたのがあるでしょ?あんな感じの)バナナ色の明るいものです。(夫は、野菜中心の食事で 玄米を食べていても、乳酸菌やヨーグルトなど
腸に良いと言われることやっても、便秘になったり、コロコロ便や
黒くて細い便になったりすることがあって、このままじゃ腸のガンになっちゃうって
心配だったんですが、これも改善されました。)低糖質で、タンパク質+野菜・果物の食事時で、模範的な太くて浮く良いウ○コが出るとは驚きでした。
ところが
2ヶ月を過ぎたころ、夜中に苦しくなって吐いたり、下痢が止まらなくなったり
ムカムカ吐き気がして、しっかり食べられない時がありました。プロテインを飲むのもつらく、サプリを飲むと
おえっ となってしまい ?胃腸が弱かった所に、急にどっかり食べて負担がかかったのかも知れません。
その胃腸を丈夫にするにも、タンパク質が必要なんですけれどね
皮肉なものです。Drに聞いたら、「消化酵素が足りないか、アレルギーかも」 ということでした。
消化酵素を作るのもタンパク質
アレルギーが起きるのは 腸壁が弱く網の目が荒いので、食べたものが大きいまま腸壁を通って血液に入ってしまう
これもタンパク質を摂っていけば 腸壁が丈夫になって、よく分解された細かいものしか入っていかないので
アレルギーがおきにくくなるやっぱり タンパク質なんですよね。(~_~;
しっかり食べれないと 元気がなくなって 調子が良くないという事も体感しています。
なので、つらい時は
ヨーグルト、茶碗蒸し、卵豆腐、くたくたに柔らかく煮た肉、ひき肉料理など食べやすいタンパク質を食べて
一度に食べ過ぎないようにして回数を分けたりして、栄養療法は中断せず続けました。あの時は あんまりつらくて、もうこんなこと続けられないかもと思いましたが
そんなことは、その時だけで その後は吐いたり下痢したりしていません。私のまわりの栄養療法をはじめた人が、同じ時期に同じような経験をしているので
もしかしたら 胃腸の入れ替わりの時期だったのかも?なんて思ったりもしました。あと、食事の前に ガジュツの粉をお湯で溶いて飲んだり
食後に タンパク質の消化を助けるパパイヤ&パイナップル酵素を飲んだりするようにしているのも
効いているかも知れません。
それから好転反応といえば
大気汚染、土壌汚染、水道水、タバコの煙、化粧品、化学物質、歯の詰め物、調理器具などから
有害金属が身体に蓄積して、「疲れやすい」「眠れない」など体調不良が生じると言われています。ミネラルなどサプリや食事で摂ると
肝臓や腎臓や脂肪に蓄積した、水銀やカドミウム、鉛、ヒ素など
有害金属や毒素などを取り除いて、解毒してくれるのですがこの有害金属が、
肝臓や腎臓や脂肪から いったん血液中に出て、腎臓を通って尿として排泄されたり、汗で出たりします。
この血液中に出た時に具合が悪くなることがあるようです。私も、身体の中に毒のようなものが回ってる感じはありました。
排泄されてしまえば、楽になるので、ミネラルウォーター、浄水した水、ハーブティ
野草茶など水分をこまめに摂る 身体を軽く動かす、入浴、温泉、砂浴、整体、マッサージ
汗をかく (汗はかき過ぎてもミネラルなど栄養素が失われるので注意が必要です。)
など前からもともとやっていた デトックスになりそうなことは続けているのですがこれが効いて、激しい好転反応で苦しんだり、精神症状が強くなったりということがないのではないかなと思います。
ただ、雨など天候が悪くて 庭仕事などが出来ず、じっとしてると 欝っぽくなってきます。それから
これは前からあった事で、生理の前後には 欝が強くなります。
でも前よりは良くなったとは思います。これからも良くなっていくでしょう。また身体の変化で、気付いたことや思ったことがあれば記録していきますね。
Re:栄養療法を始めて〜身体変化(10/05) うるるさらら さん
私も同じように、まず肌から変化があったように思います(*^_^*)
爪も強くなりました。
それと、夫は髪が太くなってきたようです。
あと、体温も、私も上がってきたと思いますよ♪
貧血でも消化力が弱くなるそうで、やはりそういう意味でもタンパク質大事ですね!
動物性のヘム鉄を多く摂りたいなぁと思います。
私はとにかく、貧血がまだひどいので、そちらを早く改善できたら、もう少し調子がよくなるだろうなぁと思いますが、
それでも、同じようにぐんぐん変化が感じられています。
ローカーボとプロテインをしっかり摂って、サプリをしっかり併用する事で、
今までの不定愁訴が楽になるなんて、驚きですよね! (2009.10.05 16:47:52)
返事を書く
(●・ω・)ノ★。、::。.::・'゜こんばんわー☆。.::・'゜★。、::。.::・'゚ 鳩勝 さん
熟読してしまいました(笑)
お肌の変化が凄いですねェ
お肌にあらわれるってことはきっと
目には見えない内臓も変化があったんじゃないかしら〜♪
胃の調子が悪いと肌が荒れるし〜
参考にして少しでも取り入れよう・・・
ミネラルを多く含んだ水を飲むと皮膚病が改善されるって何かで見たけど
やっぱり大事なんですねェ (2009.10.06 02:29:13)
http://plaza.rakuten.co.jp/cibirin/diary/200910050000/
肉体改造挑戦中に出現した、「頭重感・ボーっとした感じ・頭痛・異様なのどの渇き」などの症状が、
総タン白質濃度の上昇による膠質浸透圧の上昇に基づいたものである、というのが前回までの考察です。
確か、某ロック歌手の方の健康に関する本にも、ジムでガンガンプロテインを飲んで肉体改造をしていたときに、頭痛や頭がボーっとすることがあったと書いてありました。
その方は、それが「タン白質の毒性によるもの」であり、「だからタン白質はあまり摂るべきではない」、と結論付けていらっしゃったのですが、私はその説には反対です。
データおよび実体験から、このような症状はあくまでも膠質浸透圧の上昇による「脳の脱水状態」が原因だと、私は推測しています。
それに、ヒトの体を構成する要素であるタン白質が「毒性を持つ」というのは、生化学的に考えて、ありえない話だからです。
ですから、今までの話を読んで、「じゃあやっぱりタン白質って摂り過ぎないほうがいいのね!」と思った方がもしいらっしゃったとしたら、それは私の言わんとしていたことではありません。
今回の私の例は特殊なケースで(過激にやりすぎました!)、普通に食事からタン白質を摂っている限りでは、このような事態はまず起こり得ません。
それどころか、このブログでは口を酸っぱくして言っていますが、一般的には、タン白質が不足(もしくは欠乏)している人の方が圧倒的に多いのです。
私の見た限りでは、私自身もそうでしたが、現代の日本人の多くは、タン白質不足のために血液濃縮が起こっています。
これは血液検査でわかりますが、一般的な医療現場ではそういう視点がありませんから、指摘されることはほとんどありません。
話は肉体改造からずれてしまいますが、このタン白質不足と膠質浸透圧、そして循環血漿量の問題と言うのは、実は女性のQOLと深く関わっているのです(女性だけとも限りませんが…)。
血液濃縮≒循環血症量の減少(血液の量volumeが少ない)があると、どんな症状が起こるでしょうか?
先にも書きましたが、むくみの原因になりますし、低血圧や立ちくらみなどが起こりやすくなる可能性があります。
それに、多くの女性が悩んでいる「冷え症」。
冷え症とは、血行不良です。
血液の量が少なくなっていたら、血管の容積はほぼ一定ですから、当然血行は悪くなります。
同じ太さのホースに、水をちょっとだけ流すのと、たくさん流すのとでは、流れる勢いが違いますよね?
つまり、タン白質不足による血液濃縮=循環血漿量の減少は、血行不良を引き起こし、「冷え」という症状を引き起こす、と考えられるわけです。
私は、冷え症の原因としてこれはかなり「主犯格」だと思っています。
もちろんこれ以外にも、貧血・ビタミンB不足・E不足・鉄不足・筋肉不足・基礎代謝の低下・冷えやすい体質・体を冷やす環境など、いろいろな原因が複合的に存在して冷え症が起きていると考えられますが、上記の機序を考えると、ビタミンE(だけ)を摂ったり半身浴をしたりという一般的な冷え症対策は、やった方がいいのは確かだと思いますが、根本的な解決とは言いがたい、と私は思っています。
漢方治療はどうかというと、証に合っていれば有効だと思いますが、そのような症例ではほとんどタン白欠乏があると思われますから、タン白欠乏を是正することも同時に必要なことで、そこを是正しないで漢方だけやっても完治は難しいのではないかと思います。
私自身もそうだったのですが、実際に栄養療法で蛋白欠乏を是正していくと(もちろんタン白質以外のほかの栄養素も補っていくのですが)、それだけで冷え症はほとんど良くなってしまうのです。
循環血漿量が減少していることを、現実に血液の量を計って証明することはもちろんできません。
しかし面白いことに栄養療法を行っていると、血液データ上、治療前にあった血液濃縮が治療後に改善していることを示す変化が見られます。
(ちなみにTPは血液濃縮の影響を受けるので、それのみではタン白質不足の判断をすることはできません)
こんなことは医学書には載っていませんが、栄養療法を行っていると頻繁に遭遇します。
冷え症を治すために栄養療法をやっているわけではなく、「ついでに」治ってしまうのですけれどね。
というわけで、冷え症に栄養療法はとても有効ですが、もちろん食事できちんとタン白質を摂ることがとても大事です。
http://www.clinic-hygeia.jp/blog/cat21/
前の日記で、水分を摂ることについても、少し触れましたが
さいきん夫が、午前中 気持ち悪くなると言ってて
低血糖かな?とも思ったのですが、その症状ではないようですし糖質制限をしていたら、インスリノーマとか他の病気でない限り
低血糖にはならないそうなので、何だろう?と思っていました。Drには「アレルギーかも?」と言われ、そうかなと思いましたが
朝だけなので違うような気もします。仕事中なので補食がしにくいから、単なるエネルギー切れか?とも思ったり
午前中は排泄の時間なので、肝臓・腎臓・脂肪から有害金属など様々な
毒素が血液中に出てくる時間なのかも知れない。水分をしっかり摂ったら楽になるかも
と思い、水分を摂るようにしたら、少し楽になったようです。私も昔は、よく水を飲んでいましたが
水分の取り過ぎは身体を冷やすと聞いて、飲むのを控えたし食事時も水分を摂ると消化に良くないし、汁物を飲むと お腹が膨れて
栄養ある物を食べる量が減ってしまうので、汁物はあまり飲まないし
炊いたご飯を食べないから含まれる水分が摂れないし、果物の量も控えてるしそんなタンパク質多めの食生活は乾いた感じになって
水分が不足しているような気がして、こまめに水分を摂るよう意識しました。夫が、「タンパク質が分解されるのにも、水がいるんじゃないかな」と
言うので、調べてみたらタンパク質を低分子化して、小さくばらばらにし、アミノ酸にする
「加水分解」の時、水(H2O)が必要になるそうです。詳しくは、こちらのサイトが分かりやすかったです。
科学(化学)を学ぼう 科学的基礎知識 10.低分子化の技術についてアミノ酸を作る時、低分子化する加水分解の際に 水がいるということが
人間の身体でタンパク質を分解する時と同じかどうかは分かりませんが栄養療法を始めて、なんとなく水分を身体が必要としているように
感じるので、水分摂取を心がけています。
タンパク質の分解といえば、プロテインなども
胃腸が弱っていると分解されにくいので、すでに分解されて
吸収しやすくなっている物のを摂る方が良いようです。Drユースのプロテインは、B型にはダダモでNGの大豆プロテインなので
ホエイのものを探して、今はファインラボ ホエイプロテイン ピュアアイソレートを飲んでます。
http://plaza.rakuten.co.jp/cibirin/diary/200910060001/
私のクリニックには多種多様な「具合が悪い」患者様がいらっしゃいます。
普通の病院へ行って検査を受けても「異常ナシ」と言われ、大抵は対症療法の薬などを処方されますが、効果がないことが多く、何軒も病院のハシゴをして「病院ジプシー」になってしまっている方も多いです。
そういった方の血液データを拝見すると栄養欠乏はほぼ必発であり、お困りの症状の多くが栄養欠乏の症状に当てはまることを説明すると、多くの方が驚かれます。
(このデータから栄養欠乏を読み取るという方法が、分子整合栄養医学独特のものなのです)
そして栄養療法を行い、栄養欠乏が改善していくと、かなりの方が改善されます(効果には個人差がありますが)。
それほど、栄養状態と健康状態は関連が深いものなのですが、一般的に認識されていないのが現状です。
さて、そのような栄養欠乏にはいくつかのパターンがありますが、最近立て続けにみられたのが、「かなりの血液濃縮」がある、というパターンです。
・精神症状(情緒不安定、イライラ、うつ、やる気が起きない、人と付き合うのが面倒、etc)
・だるい
・朝起きられない
・異常に疲れる
・冷え性
・むくみ
・etc…
これらのような症状があり、とにかく何をするにもおっくう、と言った感じの患者様が多いのですが、このような患者様の中には、採血をさせていただくと採血用の真空管に血液が入っていく速度が異様に遅いことがあり、「ん?」と思うことがあります。
医学的な言い方ではないのですが、いかにも
「血液ドロドロ!」
という感じなのです。
で、後で楽しみに(失礼!)血液データを見てみると、総蛋白の上昇(基準値を超えた)、赤血球数・ヘモグロビン・ヘマトクリットの上昇、尿比重の上昇などが見られ、「ものすごく血液が濃い!」ことがわかるのです。
極端にこのような異常値がみられれば、血液濃縮があることは医師であればわかると思いますが、患者さんは別に脱水状態になるような嘔吐や下痢などを起こしているわけでもなく、水分も普通に摂っていて、血液濃縮になる理由がないため、原因がわからない、ということになりますし、体調が悪い理由と血液濃縮を結びつけて考えることもおそらくないと思われますので、対処の方法がないことになります。
実は、このような状態になる理由は、タン白質の摂取量が非常に不足していることによるのです。
以前の記事にもありますが、タン白質(特にアルブミン)は血液の濃さを調節しています。
アルブミンは血液中に水を保持するスポンジの役割をしているので、血液中にアルブミンが充分あれば血液中の水分量が多く保てるため、血液は理想的な濃度(濃すぎず、薄すぎず)を保つことができます。
しかし、タン白質不足(摂取不足や需要亢進によるタン白質の消費)などにより、アルブミンが減少すると、血液中の水分量が減少するため、血液が濃くなるのです。
血液が濃くなると言うことは、それだけでも血行不良の原因となり、酸素や栄養素が末端の細胞まで届きにくくなるため、色々な症状が起こりますし、循環血漿量が減少しているため低血圧や易疲労、冷え性、むくみなどの原因となります。
これを改善するためには、まずタン白質を摂取すべし、ということになるのですが、タン白質の多い食材というともちろん、肉・魚・卵・乳製品・大豆製品です。
中でも、私達ヒトがもっとも効率よくタン白質を利用できるのは、動物性タン白質です。
一般的には血液ドロドロというと、お肉や卵は控えよう!!となるのが普通ですが、その逆で、むしろ積極的に食べたほうが良い…という話になるのです。
もちろん血液ドロドロにも色々なドロドロがあって(笑)、この場合はタン白質不足によるドロドロですが、中性脂肪などが高い場合のドロドロもあります(いわゆるメタボです!)。
この場合も、動物性タン白質を控えるのではなく(脂肪分は摂り過ぎないほうが良いですが)、むしろ体内で最も脂肪に変わる物質、すなわち
糖分(炭水化物)を控えなさい!!
ということになります。
ちなみにデータが基準値内で一見全く問題なく見える場合でも、タン白質不足がある場合には血液濃縮はほとんどあると言えます。
いわゆる「常識」とされている健康情報には多くの点で誤りがある…、ということがお分かりいただけることと思います。
http://www.clinic-hygeia.jp/blog/2007/05/28/
栄養療法の効果には、当然ながら個人差があります。
3ヵ月後の再診で、ほとんどの例で著名な改善〜何らかの改善効果を認めますが、期待したほどの改善効果が得られない場合ももちろんあります。
(*病態によっては、病態改善に時間がかかるため3ヶ月では効果判定には早すぎる、という場合もあります)
その場合、考えられる理由として、栄養素の量が必要量より少なかった、または栄養素の吸収能力が低下している、などの理由が考えられますが、実は栄養療法の効果に大きく影響する要素の一つが、
「タン白質が十分摂取できていたかどうか」
なのです。
・ カプセルや錠剤などの粒は飲めるけれど、プロテインだけが飲めなくて余ってしまう
・ サプリメントで摂っているからいいや!と食事できちんとタン白質を食べていない
などの場合、効果が全くでないということはありませんが、期待した効果が得られない場合が多いのです。
それは何故なのでしょうか?
栄養療法の目的のひとつは、体の中を
「異化=同化」
の状態にするということです。
異化とは「体の組織が壊される」ことであり、
同化とは「食べたものが体の組織になる」ことです。
人間の体は活発にターンオーバー(新陳代謝)しており、常に「異化」と「同化」を繰り返しています。
タン白質は必ず古くなると壊され、細胞は寿命がきたら必ず死にます。
小腸粘膜の細胞は2日、皮膚細胞は28日、赤血球は120日で寿命がきます。
つまり人間の体は、放っておいたら壊れていく、「異化」の方向に進んでいくのです。
しかし、壊れっぱなしだったら人間の体はすぐに老化して死んでしまいますが、実際には細胞が分裂することにより、細胞が死んだ分をカバーしています。
つまり「同化」です。
細胞が死んでも、その分の数や質を保って細胞が生まれ変わっていれば、老化も病気も起こりにくい、ということになります。
細胞がちゃんと新陳代謝して、望ましい状態でターンオーバーするには、当たり前の話ですが材料が必要です。
その基本的な材料は何か…、当たり前ですが、タン白質なのです。
体を木造建築に例えると、タン白質は木材そのものです。
ではビタミン・ミネラルは何か…、というと大工道具に当たります。例えば釘やトンカチ、ノミやのこぎりなどと思っていただければわかりやすいでしょう。
釘やトンカチも必要ですが、それだけあっても材木がなければ家は建たないのと同じで、ビタミン・ミネラルだけ摂れていても、タン白質が不足していてはターンオーバーがうまくいかないのです。
一般的な日本人はタン白質不足なので、
「異化>同化」のパターンになっています。
「異化>同化」では老化します。
また病気になりやすくなります。
「異化=同化」の状態にすることが、病態改善、老化防止(アンチエイジング)には必要不可欠なのです。
逆に言えば、ターンオーバーは「材料次第」です。
粗末な材料しかなかったら粗末な家しか建たないのと同じように、口から入ってくる栄養素が乏しければ、それなりのターンオーバーしかできないのです。
つまり、「異化=同化」の状態にし、最適な健康状態を保つために、栄養療法の効果を出すために、タン白質は必要不可欠であり、最重要ポイントである、と言っても過言ではないのです。
また、体の中でいろいろな化学反応を行っている「酵素」(血液データで見ている項目の多くを占めているのは酵素です)はタン白質でできていますから、タン白質不足では酵素活性に変化が起こりにくく、データが変わらない、要するに体内環境が改善しない、ということになります
栄養療法をせっかくやっているのだから、やっていただいているのだから、できうる限り最大限の効果を出したい!
そのための重要ポイントがタン白質、すなわちプロテインでありアミノ酸であり、食事でのタン白質摂取です。
一番面倒くさいですし、人によっては症状のため摂りづらい…、ということも確かにあるのですが、タン白質の重要性をしっかり理解していただき、努力して摂っていただきたいと思います。
http://www.clinic-hygeia.jp/blog/cat16/
プロテインがなかなか飲めない、という方は多いのですが、そこをしっかりとやっていただくかいただかないかで、結果に違いが出てくるのです。
プロテインが飲めないのは、単純に面倒だから(水や牛乳などに溶かさないといけないので)、という場合もありますが、多くの場合は「胃が張る」「気持ちが悪くなる」「ガスが出る」などの胃腸症状が出るために、飲むのが嫌になってしまうことが多いようです。
当クリニックで使用しているプロテインは、ペプタイド加工といって低分子加工しているので、市販されている普通のプロテインに比べると胃腸症状が出にくいのですが、それでも胃が張る…、という方は結構いらっしゃいます。
これらの症状は
・ 胃酸の分泌が少ないために(日本人の多くは胃酸の分泌が少ないのです)ペプシノーゲン→ペプシン(タン白質分解酵素)への変換がうまく行われず、タン白質が切断されずに大きな分子のままとどまってしまい、胃から腸へ送られにくいため、いつまでも胃が張ってしまって気持ちが悪くなる
・ タン白質がアミノ酸まで消化されずに大きな分子のまま腸へ移動すると、腸内細菌のエサになってしまうため、ガスが多く出る
などの理由によって起こります。
これらは確かに嬉しくない症状ではありますが、我慢して栄養療法を続けていただくと、徐々に良くなってきます。
胃酸を分泌する細胞をはじめとして、消化管の細胞もタン白質でできています。
消化管の平滑筋を丈夫にして消化管の動きを活発にするにもタン白質が必要です。
タン白質をはじめとした栄養素を摂取していくことで、消化機能も改善していくのです。
タン白質を一番摂っていただきたい消化機能の低下した方ほど、プロテインを飲みにくい、というのは困ったことですが、それだけ消化機能が落ちていると言うことなので、しっかりとそれを改善するつもりで飲んでいただきたいと思います。
また、一度に多くのプロテインを(と言っても普通1回10g程度のものですが)摂っていただくのがつらい場合は、
・ 小分けにして飲んでみる
・ 好きな飲み物に混ぜてみる(カフェオレ・ミルクティー・シェイクなど)
・ 料理に混ぜてみる(味噌汁・ヨーグルト・ホットケーキ・カレー・シチューなど)・ 消化剤などを併用してみる
などの工夫をしていただいて、とにかくタン白質をしっかり摂る…、という努力をなさっていただきたいと思います。
ちなみに、日本人は胃酸の分泌が少ない人が大多数です。
なので、安易に「○スター10」などの制酸剤を飲んでも逆効果であることがありますので、胃の症状がある場合はペプシノーゲン等の検査をお受けになられた上で薬を処方してもらうことをお勧めします。